夜の柩

語るに落ちる

2022-09-27から1日間の記事一覧

無数の道連れと夢の果て

それは昔、もっとずっと子どもだった頃。蟻の巣をよく潰していました。真夏の炎天下、はしっこが綻びた大きな麦わら帽子を被って、少しだけ色の悪い顔を隠して祖母の目を盗み、遊びに出た庭の一角。見つけたのは無数につらなる黒い影でした。 それはまるで軍…