夜の柩

語るに落ちる

ショートショート

臆病者の恋

馴染まない夏を振り払うように曝け出した脚と、結露を起こして水滴が纏わり着いたレモンエードのグラスと、蚊帳の外かと思いきや内側に閉じ込められていると知ったある夏の昼下がり。 暑さと湿度に負けて晒した脚に同じものが絡んで、似たような体温が鬱陶し…