夜の柩

語るに落ちる

何も知らない繋がり

 
離れがたいとか、もう少し話したいとか、別れ際に名残り惜しむ気持ちがあるくらいで丁度良いのかもしれない。その方がふとした時にどうしてるかなって思い出せる。

顔も名前も何も知らない誰かとそれらを知らないまま仲良くなりたい。それ以上でもそれ以下でもそれ以外でもない、そこの空間だけで完結している関係。通り過ぎた後に、あるかもわからない『またいつか』を握った手を振った時に、ほんの少しだけ楽しかったと思えるように。