夜の柩

語るに落ちる

脳内会議の落とし所

月曜日を迎えるたびに色々な絶望が過ぎる。今朝はなんだかふと、遅れて行こう、と思ってしまった。ふつうに準備して着替えて靴まで履いて鍵まで手にしたところで。遅れて行こう、ほんのちょっとだけ。端末を手にして偉い人に「一時間遅れます」と連絡を入れた。体調不良とか何かてきとうな理由をつけて。ラインを送信した後に、少しだけ安堵した。

曇り空の隙間から時々太陽が見える。部屋に入り込む日差しを眩しく感じながら深呼吸をする。なんだろうな、この気持ち。本当は一日休んでしまいたいけど、それをすると多分もう二度と仕事に行かない気がするから、悪足掻きと残っている良心が落とし所をつけたのだと思う。一時間の遅刻。

心を亡くすで忙しいとは、昔の人は本当にうまいなぁ。辛うじて耐えている綱渡りの歩みをなんとか落ちないうちにどうにかしなくては。そう思うものの、どうにかするにも体力と気力が必要なので。今日のこの悪足掻きもどうか許してほしい。